役員報酬をいくらにするか、会社を設立した方の誰しもが悩む問題だと思います。

役員報酬をすべて損金にするためには、1年間役員報酬を変えてはいけません。

今回は、役員報酬の決め方について考えていきます。

損金と益金について

今後、損金、益金という言葉がちょくちょく出てきます。

損金、益金とは税務で使う言葉です、ちょっと聴きなれないですよね。

費用と利益と似ています。

会社法で使用するのが費用と利益で、税法で使用するのが損金、益金です。

式で書くと下のようになります。

(利益) = (売上) − (経費)
(法人税対象額) = (益金) − (損金)

利益と法人税対象額は違うものですので注意しましょう。

役員報酬は原則損金不算入

役員に支払われる給料を役員報酬と呼びます。

役員報酬は、従業員に払われる給与とは違う形で扱われます。

まず、役員報酬は給与と違って、原則損金不算入です。

ですので、役員報酬を増加させると、法人税の面で不利となってしまいます、

例外的に損金算入することができる

実は、役員報酬は例外的に損金算入にすることができます。

1. 定期同額給与:毎月同額の給与である場合
2. 事前確定届出給与: 職務につき所定の時期に確定額を支給する定めに基づいて支給する給与
3. 同族会社以外の法人が業務を執行する役員に対して支給する利益連動給与

このようにした理由

税務署としては法人税と所得税のバランスをとって後からそれを調整することを禁じているのです。

例外

しかし中小企業は業績が不安定になりがちなので、期初に今期の利益を見越して役員報酬を決めろというのもこくな話です。

例外として業績が悪化した場合は税務署が認めれば減額をすることが出来ます。

役員報酬の算出方法の公示

また、上場している大企業の場合、役員報酬をどのように決めているかの方針を作って開示することが義務付けられています。

まとめ

今回は役員報酬の決め方について話していきました。

役員報酬を損金算入するためには、

1. 定期同額給与:毎月同額の給与である場合
2. 事前確定届出給与: 職務につき所定の時期に確定額を支給する定めに基づいて支給する給与
3. 同族会社以外の法人が業務を執行する役員に対して支給する利益連動給与

を満たさなくてはいけませんので、これを念頭に置いた上で、役員報酬額を決めるようにしましょう。