会社設立する場合、運転資金の集め方に困る方はいませんでしょうか?
自己資金だけでは、足りない場合もあるのではないでしょうか?
そんな時に、活用したいのが国や市区町村から援助を受けれる助成金です。
今回は助成金についてご説明します。

融資以外の選択肢として助成金!

起業を決意して会社設立をすることになったら、資金需要の大きい創業時にはなるべく手許資金を用意しておきたいものです。
潤沢な預貯金があっての起業なら良いですが、そうでない場合にまず思いつくのは融資です。ところが、融資はいずれ返済しなければいけません。
そんなときに検討を忘れてはいけないのが、「助成金」です。助成金の制度の概要について知っておきましょう

1.返済不要で国や自治体からもらえるお金

助成金とは、非常に大まかに「返済不要で国や自治体からもらえるお金」ということになります。

ただし、起業促進や雇用の創出等の助成金の目的に沿った各種要件を満たした場合にのみ支給されるもので、誰でも貰えるものではありません。
助成金と似た制度に「補助金」というものもあります。

要件に該当すれば必ず受給できる「助成金」と、一定の予算の範囲で支給しているために要件に該当しても必ずしも受給できるわけではない「補助金」との違いはありますが、それほど明確に区別して考える必要はないでしょう。

2.助成金・補助金の種類

助成金や補助金には実に様々な種類のものがあります。

その中から、「創業時」という企業のライフステージにスポットを当てた助成金・補助金を見てみましょう。
創業時に利用可能な助成金の代表格であった「受給資格者創業支援助成金」と「中小企業基盤人材確保助成金」は、残念ながら平成25年3月いっぱいで廃止されてしまいました。

しかし、「創業促進補助金」という制度が今でも利用可能です。

その内容は、人件費・店舗等借入費・設備費・創業/販路開拓に必要な費用を補助対象として、補助額の上限が200万円となっています。
これ以外にも、一定の要件に該当する人材を雇用することで受給できる助成金・補助金もあります。

3.相談先は、社労士・税理士に。

助成金や補助金についての専門家と言えば、社会保険労務士ということになります。

自分に使えそうな制度にどんなものがあるのか?どんな要件が必要で、どんな手続きをすれば良いのか?という相談なら社会保険労務士に相談すれば良いでしょう。
また、一部の助成金や補助金は、事業計画書の策定や認定支援機関での支援を受けていることを要件としているものもあります。

「認定支援機関」というと馴染みが薄いですが、認定支援機関として最も多く認定されているのは税理士です。

このような助成金・補助金については、認定支援機関として認定されている税理士等に相談をするのが早道です。

4.まとめ

助成金・補助金は、各支給要件に該当していても申請をしなければ受給できません。

経済動向等によって時限的な助成金・補助金の制度が実施されることが多いので、起業を予定している時点での最新の制度を調べて、自分に該当する制度の有無を把握することが非常に大切です。

また、助成金・補助金は基本的に後払いであることにも注意が必要です。要件に該当する使途で予定している支出であっても、一旦は手許資金から支出する必要があります。受給できる金額だけで安心せず、支出と受給のタイミング等のキャッシュフローについても入念な計画をすべきでしょう。