株式会社を設立する方が悩むのは資本金をいくらにするかだと思います。
法律上は資本金1円で問題はありませんが、1円では心許ないです。
今回は、株式会社設立時の資本金をいくらにするべきかを考えていきます。
資本金が少額だと問題が生じる!
株式会社は資本金1円でも設立することは可能です。
ただし、資本金を少額にしてしまうとデメリットも生じます。
以下、デメリットの具体例を3つあげていきます。
1、取引先から取引や契約を断られるかも
資本金の額は、その会社の財務的な基盤を確かめる上での指標になります。
資本金の額が少ない会社は、取引先から信用が得られず取引を断られたりする可能性があります。
上場企業の場合、中小会社と新規取引を開始する場合は、財政的に問題のない会社かどうかを事前審査します。
この時に、資本金の額が少ない会社は、審査を通過できないこともあります。
2、金融機関から融資が受けられないかも
銀行などの金融機関は、貸し付けたお金を回収できなくなるかもしれない会社とは取引できません。
融資を受ける際の金融機関の審査において、資本金の額は、重要な審査ポイントとなります。
金融機関によっては、融資限度額は、資本金の額の何倍かで設定している場合もあります。
資本金の額が少ない会社は、金融機関から融資を受ける際にも不利になる可能性があるのです。
3、債務超過や資金不足になってしまうかも
開業準備のためには、仕入れの支出や立ち上げのための経費がかかります。
よって、会社設立後、資本金の額が少ない会社はただちに負債が資産を上回る債務超過におちいる可能性があります。
この場合、やむを得ず役員が個人的に仕入や経費等の支払いを立替払いすることになります。
よって、開業後の資金を賄えるだけの資金を資本金として溜めておくべきでしょう。
資本金が高すぎても問題がある!!
比較的小規模な会社の設立を考えているのであれば、資本金を1,000万円未満であれば、設立初年度の消費税納付の免除が受けられます。
また、かつ法人住民税の均等割についても最低額の7万円で済むということになります。
よって、税務面を考えれば、資本金は1,000万円未満が妥当であるといえます。
まとめ
今回は、株式会社設立時の資本金についてお話しをしました。
株式会社設立時の資本金は対外的な信用力と税務面を考えて、300万円から500万円が妥当でしょう。